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さつき品種「晃山」

我が家の庭は、十数年前に植えた木々が、

それぞれに繁茂。

今はまだいいのですが、

老後どのようにするか、

ちょっと心配になっています、しんです。

 

とっくの昔に載せていると思っていた、晃山。

各種品種の親として、その名前は既に掲載も見られ、

当ブログの2014年7月8日の記事に、

晃山の由来についての掲載はありますが、

さつき品種紹介として、単独での紹介は見当たりません。

全くの灯台下暗し、盲点でした。

 

 古花 うすい黄味を帯びたトキ色無地。小輪

 

言わば晃山系、日光系品種の総本山です。

枝変わりだけでも晃山の星、晃山の光、晃上の光、

日光、五光、五峯の光、昴、如峰山、紅白、東照の光、

日光の星、光の司、紅雲、紅雲の光、蛍灯、日の丸、

華の司、光の正宗、秀峰の光、金鵄の司、鳳星、

天照、天高峰、晃一品、司の誉、珍風、鹿の子、

日照の光、華厳、幸の華、幸の司、幸の煌、彩晃、聖晃、

葵、葵の光、暁の光、白晃山、赤晃山などなど、

挙げたらとてもじゃないけどキリが無いほど。

このように枝変わりで生まれた系譜は膨大な数に登り、

おそらく全ての品種の同定をそらで言える人は

まずいないでしょうね。

少なくとも我が編集部にはいません。

 

晃山の魅力は一言ズバリ、「色」です。

この色に魅了されてサツキを趣味とした人は、

きっと多いはずです。

トキ色と称される色彩で、

登録上では、うすい黄味を帯びたトキ色とあります。

しかしこの色彩は実にデリケートで、

咲かせる環境によって、濃淡などが変わります。

 

元々、栃木県日光市の日光山輪王寺で発見された品種で、

気温が低く、朝晩の寒暖差があり、

かつ湿度の高い環境で育ったが故、

乾燥した地域や温度の暑い地域では、

白っぽい色彩になってしまうことも多々あるようです。

 

なので、やや遮光気味に、湿度を高めにし、

涼しい環境で咲かせると、晃山本来の色調が、

楽しめるといわれています。

本当の色彩が出ている晃山を目にしたら、

あなたもきっと虜になること必至でしょう。

本当の晃山の色、是非あなたも目にしてください。

 

そして、樹作りに向く、葉性と樹質の素晴らしさ。

形に仕立てやすく、丈夫で、管理も楽。

花も展示会期間中にしっかりと咲いてくれる優れものです。

なので初心者からベテランまで幅広く魅了しますが、

あまりにも優等生の性質のため、

面白みが無いという天邪鬼的愛好者もいるほどです。

 

しかし、昨今は素材数も少なくなっているせいか、

展示会で晃山の作品を見る機会がやや減少傾向。

日光に比べると、格段に少ない印象があります。

サツキの品種として、絶対に後世に残すべきものですから、

大切にしたいものです。

さつき品種「翠峰・翠宝」

クマゼミの大合唱を聞くと、酷暑を感じる、しんです。

栃木県内にはクマゼミが棲息していないため、

暑くても、どこかに涼しさの気配は残していますが、

あやつが鳴くと本当に暑苦しいのです。

とはいえその昔、実家周囲で聞いていた声が

全く無いというのも淋しい限り。

しかし、温暖化の今、クマゼミが北上し、

栃木県内でも聞ける日が来るやもしれませんね。

 

サツキの品種で「すいほう」と発音した場合、

花ものサツキを愛好している人であれば、

「峰」の方?それとも「宝」の方?

という声が聞けるかも知れません。

 

それは同音の品種に「翠峰」と「翠宝」があるからです。

どちらも花もの向きの品種で、

翠峰は白地に桃紫紅色の絞りが入る花で、

翠宝は純白地に紫紅色の絞りが入る花となり、

パッと見は同じような花柄です。

花径もだいたい同じで大輪に属しますが、

翠峰の方が花弁が尖り気味で若干大きいかもしれません。

まあ、素人目には同じに見えましょうが。

 

 翠峰 明日香の枝変わり(丸葉)

 白地に桃紫紅色の大小絞り、覆輪、桃紫紅色無地。大輪

 

 翠宝 翠扇×愛の月 

 純白地に紫紅色の竪絞り、覆輪、底白、 白・紫紅色無地。

 大輪

 

ちなみに翠峰は銘花の明日香の丸葉枝変わりです。

丸葉枝変わりというのは、葉の形質が幾分丸みを帯び、

葉の表面に照りを生じ、花弁が厚弁になる変化です。

花柄は明日香と同じですが、花色がやや濃くなり、

花径は少し大きく力強くなる傾向にあります。

一方、翠宝の方は、翠扇と愛の月の交配種で、

翠峰とは全くの別系統品種となります。

ただし、翠宝にも丸葉枝変わりの変化は見られ、

丸葉に変化した品種を翠玉と言います。

 

最近の展示会では翠峰の方が

若干多くお目にかかる率が高い気がします。

なので、今花もの愛好家に向かって、「すいほう」と聞けば、十中八九は翠峰の話になることでしょう。

もちろん翠宝も魅力溢れる良花。

どうせなら、どっちの「すいほう」も手にしてはいかがかな。

サツキの病害虫被害に注意!

小社にも時折、病害虫の報告をいただきます。

ここの所聞こえてきたものを挙げますと、

葉裏が赤褐色を帯び、葉がひきつる症状の

チャノホコリダニの被害。

そして、葉をまさに虫食い状に食害される

コガネムシ(成虫)の被害が報告されています。

そして、今年は暑いので、

おそらくスリップスの被害も散見され、

かつシンクイムシ被害も出ると思われます。

昨日も、サツキの周りを飛ぶ、

ベニモンアオリンガを見かけた、しんです。

 

まずは侵される前の防除、

そして被害を見つけた際の殺虫及び駆除を

徹底することです。

殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤を上手に使い分け、

定期的にローテーション散布しましょう。

薬剤は、裏面の適合作物の欄を見て、

つつじ、もしくは花木類、観葉植物の

適用のあるものを選びましょう。

 

また、風通しが悪かったり、

棚下の水はけが悪かったり、

鉢同士がぎっしりとひしめいていたり、

棚下が草だらけだったり、

古葉が残っていたりすると、

そこが病害虫の温床にもなりかねませんので、

棚場を清潔に保つことも重要です。

あとは、鉢数を減らし、

目と手の届く数に厳選することも良策です。

 

これからも暑い日々が続くと思われます。

熱中症にも留意しつつ、

サツキライフを楽しみましょう。

サツキ品種「小鈴」

体が大きいせいか小さいものへの憧れがあります、しんです。

幼稚園のお遊戯会で森の子リスになりたかったのですが、

体が大きいという理由で主役の王様になった経験があります。

 

モダン盆栽をご存知でしょううか。

栃木県皐月会の部門のひとつなのですが、

極小盆栽でもあり、手乗りのミニ盆栽でもあり、

挿し芽などから気軽に作れるお手軽タイプの

サツキの小盆栽(片手でもてるようなサイズ)を指して、

そう呼んでいるものです。

 

樹のサイズが小さいというだけで、

花径のサイズに関する規約は一切なく、

極小輪でも巨大輪でも小さく作ればOKというもの。

必然的に作りやすい晃山系などに集中しがちですが、

せっかくならばいろいろな種類を楽しみたいところ。

その中で極小輪の咲き分け品種、小鈴を紹介しましょう。

 

 小鈴 大冠×桜鏡 純白地に紅色の大小絞り、

 覆輪、白・紅色無地。極小輪

 

とにかく小鈴は花が小さいことが身上の品種です。

花径は3cmくらいでしょうか。

星の輝よりもちょっと小さいかもしれません。

なおかつ白地に紅色絞りの咲き分けで咲かせやすいのも魅力。

しかも早咲きのため、いち早く楽しめるという利点もあり、

花を見れば、素直に「可愛い!」と感じること請け合いです。

また、花が小さいだけでなく、樹質がとても柔らかく、

幹や枝が細いうちはかなりくにゃくにゃと曲げられます。

では太らないかと思いきや、意外と太い素材もあるようです。

葉性も花径も小さく、まさにモダン盆栽向きの品種。

サツキ屋さんで見かけたら、即買いの品種のひとつでしょう。

 

もうひとつ、個人的に好きな部分を挙げますと、

秋季のツボミの尖り具合が秀逸ということですね。

小さい樹姿に、つんつんと自己主張するかのような

小さなツボミの存在がいじらしく感じます。

 

さつき品種「美裕」

小さくはなりましたが、

なかなかあせもって治らないものですね。

肌も齢をとってきたってことでしょうか。

アラフィフのしんでございます。

 

若恵比須の枝変わりで生まれた美裕。

登録者が身内の女性のお名前から名付けられたそうで、

「みひろ」と読みます。

名前と言えば昔は裕美の並びの方が主流でした。

読み方が「ひろみ」、もしくは「ゆみ」だったのでしょうが、

昨今は美裕と並びを変え、「みひろ」、「みゆ」、「みゆう」

などと読ませるようです。

太田裕美さんを想起する人も多いことでしょう。

まあ、キラキラネームとまでは言いませんが、

これも時代の流れ、流行の変化であると思われます。

 

 若恵比須の枝変わり 桜色の地合でまれに濃い色も出る

 二重咲き。中の弁が切れ弁になる。まれに采咲き、袴咲き

 が混じる。小輪

 

しかし、花はとても可愛らしく魅力的です。

親品種の若恵比須のイメージを大きく覆し、

艶めきと華やぎ、そして溌剌とした色香を感じさせます。

元々二重の花弁が切れ咲き、袴咲きとなり、

どこか賑やかな印象を受けますが、

桜色の淡い単色であるため、全くくどさを感じさせません。

若恵比須を仮に若い男性と喩えるならば、

美裕はさしずめ、ティーンエイジャーの女の子

といった雰囲気を持ち合わせていると感じます。

少なくとも私はそう思っています。

それに、花弁一枚ずつの個体差、幅の違いなども大きいため、

咲かせ方で印象を大きく違えます。

その不安定さが、思春期の女の子みたいに感じるのです。

なので、ぎっしりと咲かせても、数花パラッと咲かせても

面白い品種ではないでしょうか。

 

小さく作っても可愛らしく、

大きく作っても見栄えがすること間違いなし。

親が若恵比須ですから、きっと太りもいいことでしょう。

実際に展示会では小品や盆養木、多幹樹形、

それにモダン盆栽(細幹の手乗り盆栽)などでも見かけます。

 

 

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