May 2018  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

さつき品種「月の霜」

先日、止まったエスカレーターを昇ろうとして、

一歩踏み出したところ、

不思議な感覚に陥りました、しんです。

つい前のめりになっている自分がいて、

平衡感覚がおかしく感じました。

きっと、無意識のうちに、

エスカレーターの動きに合わせた体勢を

取ろうとしているのでしょうね。

 

サツキの品種にある月の霜。

「つきのしも」と読みます。

なんという心地よい響きでしょうか。

月には水も無いでしょうし、おそらく大気もありません。

なので月面に霜が降りることはありえないはずです。

 

では月の霜とは何を指すのか、調べてみたところ、

月光が冴え渡り地上を白く照らす様を

霜に喩えた言葉とあります。

もちろんこれは地球上でのことですね。

なんとも風流な表現ではないでしょうか。

晩秋の冷ややかな月灯りを感じさせますね。

ちなみに月は秋の季語、霜は冬の季語です。

あくまでも比喩的表現ですので、月の霜は秋の季語です。

こんな風流な名前、どんな人が名付けたのでしょうか。

お会いしてみたい気もします。

 

サツキの品種の月の霜は、けっして派手さはありません。

目を見張るような花柄もなく、いたって地味な風情の花です。

それが大きな魅力と言ってもよいでしょう。

基本的にはうすい紫色の無地で時折紫色の小絞りが入る程度。

ほのかにトキ色を含んだようにも見え、

時に冷たく輝き、時に温もりある色彩にも感じます。

実に花姿と名前が合って感じますね。

 

そして、巻葉であることも魅力のひとつになっています。

巻き過ぎず、はだけ過ぎず、適度な葉の巻きっぷりも佳し。

シンプルな花色をカバーするように、

この巻葉がキュッと引き締めてくれているのかも。

 

 霖風系実生

 うすい紫色無地。まれに紫色の小絞り。小輪

 

素材数は決して多くはありませんが、

あれば盆養木、もしくは文人木素材が多いように感じます。

個人的には細くてもいいので、

古さ漲る文人木で楽しみたい品種ですね。

 

ちなみに「月の〇〇」と付く品種名を探してみたところ、

月の鏡、月の桂、月の采、月の雫、月の草原、月の司、

月の波、月の光、月の人丸、月の舞、月の都、月の粧、

月の輪などの品種が見つかりました。

たぶん、展示会で最も見かける品種となると、

やはり月の霜が最もメジャーかなと感じます。

新たに品種名を付けようと思うあなた、

まだ付いていない、月の兎、月の舟、月の宿などはいかが。

comments

   
pagetop